鞄作りのここが面白い001

 

■同じ材料や縫い方が同じでも同じ鞄にはならない

 一口に鞄造りといっても、多くの材料や多くの作業工程を経て鞄が出来上がります。
その中で、型紙の製作、革や材料の裁断の仕方、生産する職人の考え方や技術、そういった様々な要素が鞄の出来を左右します。
なので場所や職人が違えばまったく違う個性の鞄が出来ます。
その点が面白くもあり難しい所だと感じます。
一人でする作業ではなく何人かでの流れでする作業だと周りとの調和も必要になることもあります。
会社ですし仕事である以上 ある一定のクオリティや生産スピードを維持することが要求される中で、自分がする作業や仕事に、自分の考えや技術を反映させ形にしていくことは、物づくりにおいて最も重要でこれから先も、一技術者として今の技術に傲ることなく自分、ひいては会社を向上させれるように邁進していきたいと考えています。

■髙木のここが、これからの課題だ

 今回、髙木が今後発展していく上で何が大切か考えた時、「様々な仕事に対する対応力」「柔軟な技術力」が大切だと思いました。
鞄造りに携わる仕事をするようになって十数年経つ私ですが、その十数年の間でも社会の変化と共にメーカーに要求される内容が様変わりしていると感じます。
例えば様々な業種で、少ない発注数に多くの型数と言われる様に それに対して、仕事の取り組み方が変わると同時に今まで当たり前だった意識も変えていかざるを得ない状況と考えます。
比較的若い人間の多い会社ではありますが、仕事をしていく上で今までに得た経験は大切ですが、「今までと同じ」という凝った考え方に捉われず柔軟に対処していければと考えています。

今まで先人が培ってきた技術の上に新しい「自分達の技術」を上乗せし会社として成長し続けれたらと思います。

■十年後の自分が何をしているか?

 昔40歳と言われるとただ漠然とすごい大人に感じました。
いざ自分がその年齢になってみると、はたして周りからどういった風に見られているか?昔感じた「立派な大人」になれているのか?と疑問に思います。

生産においてミシンをいつも踏んでいる様な いわゆる分かりやすい職人像を目指して髙木に入ってきましたが、今している仕事内容は入社時に想定した形の職人ではなく主に生産管理、革の裁断、コバ面のニス塗りや仕上げです。

十年後に何をしているか?は正直全く分かりません。
ただ、頭をぶつけながら紆余曲折たどり着いた今の立ち位置で目の前にある課題や問題に一生懸命に向かい合ってきた結果が、先の自分を作り上げると思います。
平成23年入社 男性

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