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社員育成と採用2

株式会社髙木では、定期的な新卒社員採用を行っていません。もちろん中途採用は行ないます。
なのに応募者は例年問い合わせてこられます。当然のことながら社員育成は日々行っていますが、採用は不定期なのに応募はある。ちょっと不思議ですね。
聞けば皆さん、職人として育ててくれそうな会社を探して、当社にたどり着いたようです。
求人情報に掲載しないのも、そのような熱意ある人々に探してもらえるという点では、いいことなのかもしれません。そこで当社社員の応募のいきさつや、働く場所としての髙木について、少し語って貰いますので、応募される方は参考にしてください。
なお定期採用は現在のところ行っておりません。

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私は転職で髙木に入社しました
小さい頃からものづくりが好きで細かい作業が得意だったのと、カナヅチで叩いたり、のり塗りや、テープで貼り合わせたりと、以前から鞄づくりの工程に魅力を感じていました。革製品は一生物だと思うので長く大切に使われるものを、自分の手で作ってみたいということと、職人さんへの強い憧れもあり、転職することを決意しました。
洋服の縫製工場で働いていた経験が少しだけありましたが、鞄づくりの知識は全くなく、ついていけるか不安でした。しかし聞けば優しく教えてくれる先輩たなので、恵まれた環境で働けているな、と実感しています。
知識や経験も大切ですが、興味があれば成長できると思っています。

髙木で私がめざしているもの
髙木にいる社員のみなさんは鞄づくりを熟知した尊敬できる人物です。ただやり方を教えてくれるだけではなく、どうしてそうなるのかまでわかりやすく教えてくれます。
経験差を埋めるため先輩からスキルを盗み、少しでも近づくことが今の目標です。

今の自分ではまだまだ先輩の足元にも及びませんが、これから場数をふんで、一つの製品を自分が中心になって動かせるようになりたいと、思っています。
やりたいと思ったことやこの方が良いと思ったことを、自分から行動できるような主体性を持って、思いやりのあふれた物づくりを何よりも大切にし、先輩として憧れてもらえるような、職人になっていきたいと思います。

令和2年入社 女性
 転職について

皆さんは転職と聞くとあまり良くない印象を持たれるかもしれませんが、現在転職をされている方は社会全体の6割程です。
ビジネス傾向が変わり、転職を受け入れられる世の中になりましたが、皆さんは実際に転職をされた事はありますか。それを行動に移したうちの1人が私です。
私は以前、福祉関係で勤めていましたが、転職するきっかけとなったのが友人からのプレゼントでした。数年前の誕生日に革の鞄を初めてプレゼントで頂き、その時嬉しさ喜びという感情が込み上げ思わず涙が出ました。そして私は、この感動や気持ちの高ぶりを、たくさんの人に伝えられる人になりたいと思うようになり、転職の道を考え始めたのです。

社員イメージ転職はすんなりと出来たわけではなく、まずは鞄を作っている会社が何処にあるのか、どういう鞄を作っているのかなど様々な会社を調べて、自ら電話をして日程を決め面接を受けたり、紹介された会社に行ったこともありました。会社によって面接が様々あり、話をするだけではなく心理テストをしたり、実際に機械に触れたり、社内を案内して頂く事もありました。
このようにただ面接を受けるだけではなく実際に体験することで、未経験で働くとこういう仕事をするんだと働く前から知れる事で、新たな道へ転職の決め手を把握することができました。
社内案内で実際に機械に触れる体験は、私にとって各会社の雰囲気が見えたこともあり、良かったと思います。

未知の世界への一歩

何事も経験の無いことをするとなると不安や失敗する恐れがあるので、挑戦することを諦めている方も居るかと思います。毎日仕事をして御給料を頂き、自分の中の本当にやりたい仕事が出来ずに、そのまま過ごしている方もよく聞きます。
私が一歩踏み出すのを決断したのは、周りからの支えと言いたいところですが、そんなことはなく、最初は周囲からは反対されました。
福祉関係の資格を取得して活用する機会が、まだたった2年間というのもあり、今後もこの道にいて欲しいと言われていました。
周りからの気持ちと自分自身の気持ちとの葛藤によるストレスで、体調が悪くなることもありましたが、これから先の人生で自分はどう生きて行くのかと考えた結果“一度きりの人生、悔いのないようにしよう”と自分の中で決断し、行動に移しました。

それから周りを説得し、退職して現在では鞄業界の道を少しずつ歩んでいます。
もし、私のように周りに反対されている方は自分から道を切り開いて下さい。私も共感者の一人として応援しますよ。
沢山の方も本当にやりたい仕事は何なのかと悩み、そして転職を経験されたと思いますので、勇気を出して新たな道を歩んでみて下さい。

平成31年入社 女性
 私は転職で(株)髙木に入社しました

私は28歳の時に転職で(株)髙木に入社しました。それまでは鞄の問屋で5年間、縫製工場で5年間、そして(株)髙木に転職し、現在にいたります。
(株)髙木でお世話になるきっかけは、前職の縫製工場で働いていた時にお世話になっていた知人に紹介していただき、入社に至りました。
入社した当初は28歳で職場では私が一番若い?存在でした。それがいつの間にかもうおっさんに。今では若い子達がいっぱい入ってきており会社の年齢層もグッと下がって、活気があり元気のある会社です。
鞄が好きな人、興味がある人、やる気のある人、初心者でも大丈夫です、先輩方が指導します。一緒に(株)髙木で働きましょう。

平成15年入社 男性
 鞄造りのここが面白い。

社員イメージ一口に鞄造りといっても、多くの材料と多くの作業工程を経て鞄が出来上がります。
その中で、型紙の製作、革や材料の裁断の仕方、生産する職人の考え方や技術、そういった様々な要素が鞄の出来を左右します。なので場所や職人が違えばまったく違う個性の鞄が出来ます。その点が面白くもあり難しい所だと感じます。
一人でする作業ではなく何人かでの流れでする作業だと周りとの調和も必要になることもあります。
会社ですし仕事である以上 ある一定のクオリティや生産スピードを維持することが要求される中で、自分がする作業や仕事に、自分の考えや技術を反映させ形にしていくことは、物づくりにおいて最も重要でこれから先も、一技術者として今の技術に傲ることなく自分、ひいては会社を向上させれるように邁進していきたいと考えています。


十年後の自分が何をしているか?

昔は、40歳と言われるとただ漠然とすごい大人に感じました。しかしいざ自分がその年齢になってみると、果たして周りからどういった風に見られているか?昔感じた「立派な大人」になれているのか?と疑問に思います。
生産においてミシンをいつも踏んでいる様な いわゆる分かりやすい職人像を目指して髙木に入ってきましたが、今している仕事内容は入社時に想定した形の職人ではなく、主に生産管理、革の裁断、コバ面のニス塗りや仕上げです。十年後に何をしているか?は正直全く分かりません。ただ、頭をぶつけながら紆余曲折し、たどり着いた今の立ち位置で、さらに目の前にある課題や問題に一生懸命に向かい合う結果が、これから先の自分を作り上げると思います。

人として「立派な大人」になれているかは自分では分かりませんが、一職人として「目の前の物事に夢中になれる大人」になれる様に成長していきたいです。
平成23年入社 男性
 「私は転職で髙木に入社しました」

私は愛媛県出身ですが、就職のために来阪して髙木に入社しました。

故郷にいるときは、特に何をしたいとか目標はなくて、家事手伝いや近所のお店でパートとして働いていたのです。
でもある時、自分自身の将来を考える機会があって、結婚してもしなくても生きていく以上は、何か特技というか技術を持っている方がいいのではないかと思い立ちました。
最初は県内でいろいろな仕事を探したのですが、多いのは観光関連や、小売業などの仕事で、技術がつくという風には思いませんでした。そこで友人に相談し、大阪に出ることにしました。
出身地に比べると大都市ですし親戚が近くにいるわけでもなく、多少は不安でしたが、それでも技術を身につけたいという気持ちの方が強かったのです。
大阪に来てから求人誌などでいろいろな会社を探しては応募したのですが、業種もいろいろだったし、その仕事に対するこだわりとかもあまりなくて、ましてや経験もないという人間を、簡単に採用してくれる会社などはありませんでした。
あるときネットで求人関係を調べているとき、たまたま髙木のホームページを見つけたのです。そのとき髙木は具体的な求人などはしていなかったのですが、何かこの会社なら自分にチャンスをくれるんじゃないかと感じたのです。
で、電話して社長に面接して戴き、思いがけないほど話は進んでいきました。
あれから4年が経過しましたが、出会いというのは本当に不思議なものだと感じます。

「自分の技術力を点数で言うと」

実際自分の実力はどれ位かというと、言われた作業を行えると言うことでは50点ぐらい。でも先輩たちの仕上がりと比較すると、まだまだ合格点とは言いがたいと思います。
今は熟練先輩などと一緒に仕事を行っています。それも全てのパーツを共同で作っているわけですから、一つの鞄は職場全員の制作作業の結果が詰まっています。
もしも私が一人で全てのパーツを作って縫製したら、どんな物になるか恐ろしくてできそうもありません。
また、縫製は電動の工業ミシンを使用するのですが、1秒に数センチを縫い上げる強力なマシンです。運針の音も家庭用ミシンと比べると大きくて、ミシンがけするときには仕上がりが数秒で決定するので緊張し続けています。
ミシンがけは、一番緊張する作業です。集中していないとケガの可能性もあるし、気分にむらがあると品質は一定しません。作業中は集中していますが、先輩の品質チェックもありそうで、気を抜くことはできません。
ミシンかけもいずれ慣れてくるとメンバーは言ってくれますが、この緊張が品質を作り上げているのだと考え、ある意味仕事に慣れないよう、常に緊張した仕事を行っていこうと考えています。

一人前になれるのはまだまだ遠い未来だと思いますが、それでも鞄職人になった自分を想像していると楽しくなります。故郷にいる母に、自分の作った鞄をプレゼントするのが、今の夢です。
平成30年入社 女性

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